マジェスティSの遠心クラッチ整備とプーリー分解Vベルト交換

これまで色々なところに連れて行ってくれた相棒のマジェスティS君が、
最近、どうも調子が良くない。
走行距離が5万Kmを越えてきているからヘタってくるのは仕方ないんだけれど、
それにしたって心配になる挙動だ。
マジェSではよく話題に上がりがちなジャダーもそうなんだけれど、
低速におけるミッションの切り替わりがあまりにも鈍すぎる。

調子が悪いからか、どこか寂しげ
なのでここらで一発、整備しておくか。
バイクの駆動部分はどうしたって消耗品がヘタるから、
今回は恐らくはそこが原因であろう、Vベルトとウェイトローラー、スライドピースの交換。
そして、遠心クラッチの分解整備までやっておく。
ジャダーとミッション不備は、明らかにクランクケース内のトラブルだろうからね。
まだまだエンジン自体は元気なんだし、
ここでしっかりと治しておいて、今後も頑張ってもらわないと。

マジェSのクランクケースをこじ開けるには、まずこのエアクリーナーを取り外さにゃならない。
ケースのボルトがこの下にあるから、これはどうしようもないんだよね。
スクーターの分解は一見、わかりにくいんだけれど、
止まっているボルトの場所さえ把握しておけば、実はそんなに難しい作業でもなかったりする。

ゴム部を取り外すと、奥にエアクリカバーのネジが見えてくる
この奥のネジを外すには長めのプラスドライバーが必要だ。
ドライバーに限らず、バイク整備にはまず工具を揃えるのが大変なんだよね。
あとでも紹介するけれど、バイク整備専用の工具が必要になったりもする上に、
これが結構、値が張るんだわ。

ついつい愚痴りたくなる気持ちを抑えながら各種ネジを外してゆくと、
クランクカバーがお目見えになる。

カバーを開ける際に干渉するので、エアエレメントも外しておく。
これは思いのほか、汚れていなくて意外だったな。
これまで一回も交換してないのに
エレメントまで外し終わったら、
いよいよクランクケースを開けるためにボルトを外してゆく。
確か、16本くらいだったか?
結構な数があるので、なかなか骨の折れる作業だ。
ボルトを外しきっても、安心はできない。
クランクカバーはクランクケースにぴっちりハマり込む形でついているから、
これはボルトを外して手で引っ張っても開けることはできないようになっている。
なので、ゴムハンマーでクランクカバーをポコポコと叩きながら、
少しずつ隙間を開けるようにこじ開けていく。

ポコポコポコ・・・

はい、ご開帳
やっとの思いでこじ開けたけれど、なかなかファンキーな汚れっぷりだ。
ま、予想はしていたけれど、ね。
ひとまず外したカバーをパーツクリーナーで一通り掃除して、
プーリー側からの分解を試みる。
が、
プーリーボルトが固くてどうあっても取れない!!!
どういう力で締め上げたんだよってくらいに、回らない。
ユニバーサルホルダーもバッチリ固定した上で回してんのに、びくともしやがらねぇ。
仕方がないので体を車体の下にくぐらせて、
バイク自体が浮くくらいの力を込めて一点突破を試みる。
ええい、ままよ!
ん、回った・・・!?

れ、レンチの方が折れちゃった・・・
なんつー結末だよ・・・。
もうレンチの換えはないし、今日、これ以上の作業は無理かと絶望に暮れる。
と思った矢先、近所の工場のオッサンが見かねて、
バカでかいラチェットハンドルと鉄パイプを持ってきてくれて参戦。
なんとか、こじ開けることに成功した。
これは本当に感謝しかない。
締めはトルクレンチを別にちゃんと用意してあるから、
開いちまえばあとはこっちのもんだい。
と、これまた思った矢先、プーリーを外してみて驚愕。

ローラーが一部破裂しとる・・・
うーん、普通に使っていたらこうはならないはずなんだけれど。
破裂した原因はよくわからないが、どうやらミッション不備の原因はコイツっぽいな。
悩んでいても仕方がないので、
ローラーを全交換した上でスライドピースも新品に変えておこう。
こういうのは何度も開けたりするもんじゃないから、
消耗品は開けた時に一気に交換しておくのが望ましいのだ。
ランプケースがかなり削れているのが気になるけれど、
換えを用意してないので、今回はこのまま閉じることにする。
しかし、ここでまたまた問題発生。

ランプケースが固着していて取れない・・・
これはめちゃ焦ったな。
まさかここまでいって、こんなところでつまづくとは。
調べてみるとマジェSのプーリーボスとランプケースの固着は結構な頻度で起こる症状のようで、
こればかりは起こってしまった以上はどうにかして取り外す以外に道はない。
駆動部分なので電動工具での加工はできれば避けたいんだが・・・。
神にも祈る思いでパーツクリーナーを吹きかけ、
ボスをひねるかのようにウエスで掴む形でふきふきしてみる。
結果、運よく外れてくれた。

・・・きったね!!!

クランクシャフトにもかなりのサビが・・・
もしかして、スターターギア部のオイルシールからギアオイルが漏れてる・・・?
この一部分だけのサビはそういう話でもないと言い訳がつかんぞ。
でも、オイルシール部を確認した感じではそういった所見は見られなかったんだよね。
グダグダと考えていても仕方がないし、まだクラッチもバラさなきゃなので、
ひとまず今回は綺麗に掃除をした上で様子を見てみるか。

走行距離の割にはキレイな遠心クラッチ
6万Km近く走っているのに、シューがまだ結構残っていたのは意外だったな。
ジャダーの原因はクラッチスプリングの破断である可能性が高いと見ていたんだけれど、
これも中を開けてみて意外な結果に終わった。

思っていたほどヘタっていない・・・

可動部も特に問題なし
スプリングは大分サビてきてはいるけれど、破断するほどじゃない。
羽にも特に問題は見られないし、一体、なにが原因だったんだろう・・・。
とりあえず、クラッチに問題はなさそうなので、
念のため取り寄せておいた新品のスプリングに交換した上で組み直す。
グリスがカッピカピに乾いちゃってたので、グリスアップも念入りにしておいた。

センタースプリングが飛び出さないよう、足で踏んづけながら組み上げる

ついでにトルクカムもバラしてグリスアップしておく
トルクカムはグリスが残ってはいたものの、真っ黒なヘドロ状態。
パーツクリーナーでキレイにふき取った上で、改めてグリスをたっぷりと塗っておく。
これだけやっておけば、ひとまずは大丈夫だろう。

トルクレンチを使って規定トルクで締め上げる
確か、マジェSのクランクトルクはプーリー側が53Nm。
クラッチ側が45Nmだったな。
こじ開けるのはあんなに大変だったのに、締める時は存外、あっけないもんだ。
この滑らかな動きを見よ!!
とりあえず、今回はなんとかなったっぽいね。
続き
【今回、使った工具】
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